東京・浅草の寄席、木馬亭に人気の浪曲師国本武春(50)が久しぶりに元気な姿を見せた。昨年末、大病で舞台を降板。その復活に満員の客席から「待ってました!」と声が掛かった。

 木馬亭は東京で唯一の浪曲の定席。武春は「浅草は田舎よりも田舎。下町の情は、いろんな人が声を掛けてくれるところです」と話す。

 演じたのは、農民の一揆を主題にした「佐倉義民伝」だ。舞台の後、「浪曲は底辺の人々の代弁者。苦しい世の中になって、よりそう思うようになりました」と語った。

 千葉県で妻と長男の3人暮らし。妻の実家は福島県。「震災はひとごとではない。自分にできることは夢中で舞台を務めたり、声がかれてもうなったりすることしかないんです」。(共同)