刑事ドラマ「特捜最前線」や日活アクション映画で人気を集めた俳優の二谷英明(にたに・ひであき)さんが7日午後4時58分、肺炎のため東京都新宿区の慶応大病院で死去した。81歳。京都府出身。葬儀・告別式は11日午前11時から東京都港区芝公園4の7の35、増上寺光摂殿で。喪主は女優で妻の白川由美(しらかわ・ゆみ、本名二谷安基子=にたに・あきこ)。

 長崎放送のアナウンサーを経て、1956年に日活ニューフェースとして入社。翌年、映画「浮草の宿」で主役に抜てきされた。石原裕次郎さん、小林旭さんに続き“ダンプ・ガイ”の愛称で売り出し、「散弾銃(ショットガン)の男」「拳銃横丁」などで、日活アクション映画の全盛期を築いた。

 71年にフリーになり「日本沈没」「華麗なる一族」などに出演。テレビに主な活動の場を移し、落ち着いた中年男性などの役が定着した。77年から10年間続いた人気刑事ドラマ「特捜最前線」では、警視庁のエリート捜査幹部役で主演し、人気を集めた。

 日本俳優連合の専務理事などの立場で俳優の権利確立に努めたほか、カンボジアに学校をつくるボランティアに参加するなど社会活動にも熱心だった。

 長女は元女優の二谷友里恵さん。