15年のNHK大河ドラマの制作発表が3日、都内で行われ、女優井上真央(26)が主演を務め、タイトルは「花燃ゆ」に決まったと発表された。

 井上が演じる主人公は吉田松陰の妹の文(ふみ)で、幕末から明治維新の激動の時代を生き、幕末の志士を陰で支えた女性。松下村塾に集まった松陰の弟子たちの活躍を文の目線で家族愛、友情を織り交ぜて山口県を舞台に描く。文は久坂玄瑞に嫁ぎ、禁門の変で久坂は自決。その後、群馬県令の楫取素彦と再婚するなど女性としても波乱の人生を送った。

 井上は「一部、内定と出ていましたが、内定取り消しになるかとドキドキしていましたが、確定となって、発表の場に立ててうれしい」と語った。

 また、勉強しなければならないことがたくさんあるとして「責任を持って、中心に立って演じられるように頑張りたい」と語った。幕末という時代には「歴女ではないので、うといですが、私たちも影響を受けている時代。いろんなことが変わっていった時代。何かを変えた人ではなく、近くで影響を受けた人。歴史にうとい方でも身近に感じられると思う。今に通じる教えとか哲学があった時代かと思う」と語った。

 さらに文については「吉田松陰は知っていても妹は知らなかった。思い浮かべる人物像というのがなかったので、これから勉強しながらやっていこうと思います。(時代などに)翻弄(ほんろう)されながらも力強く生きた心のある女性を演じられたらいい」と語った。

 11年には連続テレビ小説「おひさま」のヒロインを演じた。当時は、隣のスタジオで大河「江」の撮影が行われていた。大河の印象に「衣装やカツラを変えるのに走り回っている姿を見ていました。長い期間ですし、体力勝負と感じていました。プレッシャーはすごいだろうとも感じていました」と語った。また、大河は地域密着とし「地域が盛り上がればいい。ロケでおいしい物を食べたい」。映像がきれいだとし「いつかこんな世界に入り込みたいと思っていた」と語った。

 「おひさま」のヒロインを務めた11年には「紅白歌合戦」で紅組の司会を務め、紅組に勝利をもたらした。井上は15年の紅白司会に「勝ち逃げしたい。あの時、勝って燃え尽きたので。でも、大人たちに任せます」と語った。