劇団新派の二枚目役で知られた俳優の安井昌二(やすい・しょうじ、本名四方正雄=よも・まさお)さんが3日午前9時、急性心不全のため千葉県内の自宅で死去した。85歳。東京都出身。葬儀・告別式は近親者のみで行う。喪主は未定。後日、しのぶ会を開く。

 長谷川一夫主宰の新演技座を経て俳優座養成所を卒業。田中絹代監督の「月は上りぬ」に出演、市川崑監督の「ビルマの竪琴」では水島上等兵役を演じた。

 1963年から劇団新派の公演に参加、「滝の白糸」「婦系図」などの舞台をつとめた。テレビでは「銭形平次捕物控」や、次女の四方晴美さんと共演した「チャコちゃん」シリーズでも知られた。妻は俳優の故小田切みきさん。