俳優の渡辺謙が2日、主演映画「はやぶさ

 遥かなる帰還」のキャンペーンのため、ロケ地となった内之浦宇宙空間観測所がある鹿児島県の伊藤祐一郎知事を表敬訪問し、「2012年は日本が一歩でも前に進んでいく元年。それにふさわしい映画を作れた」と話した。

 東日本大震災に衝撃を受けた渡辺は、作品のテーマについて悩んだことを訪問後の記者会見で明かした。「いろんな困難に立ち向かった男たちの話に集約することで映画の意味を見いだせた」。同席した滝本智行監督は初めて内之浦を訪れた際、老朽化した施設に「こんなところで打ち上げたのか」と非常に驚いたという。「『予算はないけどやってやる』という意地を感じた」と話した。

 映画は、7年間で60億キロを旅し、小惑星の微粒子を地球へ持ち帰った探査機はやぶさの計画が成功するまでを描いた。11日公開。