歌手平井堅(36)と女優宮沢りえ(35)が恋人同士という設定で共演することが17日、分かった。平井の新曲「いつか離れる日が来ても」(23日発売)のプロモーションビデオ(PV)に宮沢がゲスト出演する。宮沢がPVに登場することも、平井と著名人が共演することも初めて。歌手と役者が共演するPVの制作自体、異例の試みでもある。

 歌詞の世界観を再現した6分45秒の映像の中で「恋人」の2人は手をつなぎ、ソファで添い寝し、雨に打たれながら、ほおを寄せ合っている。撮影は4月上旬に実施。平井が抱きしめた宮沢が涙する場面では、泣く宮沢の震えを肌で感じ「演技に引き込まれ、もらい泣きしそうになった」と涙ぐみ、歌に熱が入った。

 2人は昨年3月放送のフジテレビ系「僕らの音楽」で対談し、収録後に連絡先を交換した。映画「たそがれ清兵衛」や舞台「ロープ」を観劇するなど以前から宮沢を尊敬していた平井。「歌唱と演技の真剣勝負」がテーマという今回の企画を発案し、相手女優を決める際には真っ先に宮沢の名を挙げた。出演依頼も、平井が宮沢に直接電話した。

 撮影を終えた平井は「新曲は恋愛絶頂期の恋人同士の曲。好きすぎて不安になる部分にフォーカスを当てました。本当に素晴らしい演技をしていただいて感動しました」。宮沢も初PV撮影に最初は戸惑ったが、音楽との融合にのめり込んだ様子だったという。

 新曲は映画「あの空をおぼえてる」(26日公開)の主題歌。出荷50万枚を超えたアルバム「FAKIN’POP」の収録曲からシングルカットされた。