劇団四季が28日、入場料金を値下げすることを発表した。原油など原材料費の上昇で諸物価が上昇しているが、劇団四季は時代の潮流に逆行し、S席のチケット料金を1万円以下に抑えるなど値下げを決めた。

 「ライオンキング」「キャッツ」「オペラ座の怪人」「ウィキッド」などロングランミュージカルのS席は現行1万1550円だが、新料金は9800円となる。そのほか軒並み値下げし、値下げ分は金額にして約10億円。これは劇団四季の前期経常利益の40%、全入場料の5%に当たる。

 劇団四季は「利益を社会に還元することが価格上昇の潮流への小さな防波堤になれば」とし「演劇興行界に適正価格を掲げることで、誰もがもっと気軽に劇場にお越しいただける環境を作り出して行きたいと考えます」と値下げの理由を説明した。11月以降、公演ごとに順次、新料金設定に移行する。