香取慎吾主演(31)のフジテレビ系ドラマ「黒部の太陽」(来春放送)のクライマックスシーンの撮影が、富山県の黒部ダムで行われた。黒部峡谷を切り開き、日本最大級のダムの建設にかかわった男たちを描く。68年に故石原裕次郎さんと故三船敏郎さんが共演、映画化されヒットした。香取は裕次郎さんが演じた熊谷組の若き現場リーダー倉松仁志役。小林薫(57)が、三船さんの演じた関西電力の建設事務所次長・滝山薫平役で、木本正次氏の原作を、より忠実に描く。

 1500メートル近い標高、気温15度、風速5メートル。冬の寒ささえ感じる中、河毛俊作監督(56)以下、100人スタッフが集結してのロケ。この日は完成した黒部ダムを、香取と小林が訪れて眺めるシーン。高さ186メートル、アーチ式ドーム越流型の黒部ダムの東京ドーム161杯分、2億立方メートルの水量から、毎秒10トン以上が豪快に放水されるさまを感慨深げに見守った。

 香取は「黒部ダムに圧倒されました。すごい方たちの作品に参加できるのはうれしい。熱い話で、本当の男らしさを描いている。男が今、女の子に負けているので、力強さを感じてもらえたら」。小林は「香取慎吾とやるのを楽しみにして、ドキドキしていました。明治の男たちがバリバリ働いていた熱い時代が伝わるよう頑張る」と話した。