嵐の櫻井翔(26)が15日、東京・京橋郵便局で行われた年賀状受け付けセレモニーに出席した。現在、年賀状CMに出演中で、昨年は同僚の二宮和也(25)が年賀状新サービスCMキャラクターに起用されている。電子メールの普及による若年層の年賀状離れに歯止めをかけたいJP日本郵政グループの切り札が、嵐なのだ。

 築地市場のセリの掛け声が一段落した午前8時すぎ。ほど近い京橋郵便局に櫻井が現れた。年賀状投函(とうかん)の受け付けを開始するこの日、友人や恩師にあてた年賀状を持参していた。「この1年を振り返りながら日々の感謝を込めて、1枚1枚大切に書きました」と話し、早速ポストに投函した。「新年の初めにメッセージをもらうと、温かいお正月が迎えられると思う。ぜひ、12月25日までに投函してください」とPRした。

 JP日本郵政グループによると、年賀はがきの送付予定数は若年層ほど少ない。逆に、若年層ほど携帯メールでの年賀状が多くなる傾向がある。年賀状離れが進む若年層に人気の櫻井に「10、20代に波及効果がある」として期待を寄せる。

 嵐は今年、オリコンシングルランキング1、2位を独占するなどビッググループに成長。櫻井はニュースのキャスターを務めるなど嵐内の“社会派”だけに、JP日本郵政グループも宣伝費50億円を投じる年賀状キャンペーンの切り込み隊長に起用した。

 昨年は二宮が年賀状新キャンペーンCMキャラクターに選ばれた。櫻井とは違うキャンペーン内容だったが、嵐の連続起用の効果もあったのか、今年の年賀状の販売枚数は9日現在で、27億1400万枚。前年同期比100・7%と、懸念されたマイナスどころか微増となっている。

 櫻井は「年賀状でしかつながっていない学生時代の友人、恩師を大切にしたい。日本の年賀状文化を大切にしていきたいと思う」とメールの牙城を崩す「年賀状大使」に燃えていた。