ジャニーズ事務所の所属タレントが総動員で3日間行う募金活動が1日、東京・代々木第1体育館前でスタートした。東日本大震災被災者への支援プロジェクト「Marching

 J」第1弾の初日には、近藤真彦、嵐ら115人が参加。マッチは「全力を尽くして東北にメッセージを送り続ける」と決意を述べた。募金者は約10万1000人。4時間待ちの時間帯も出るなど、長蛇の列が続いた。

 アイドル王国、ジャニーズ事務所の大規模支援プロジェクトの第1弾初日。開始した午前10時には長男坊的存在のマッチをはじめ、TOKIO、嵐ら人気グループも多数顔をそろえた。

 冒頭、マッチが募金者の行列に呼び掛けた。「復興には時間がかかると思いますが、みなさん、ぜひ力を貸してください」。後輩も続いた。嵐の櫻井翔は「何かできないかとずっと考えてました。ぼくたちの1人1人の力は小さなものかもしれないけど、思いが届けばと思っています」。マッチが「『Marching

 J』頑張るぞ!」と叫ぶと、後輩だけでなく、会場からも「オー!」と応じる声が響き渡った。

 早朝から大勢が駆け付けた。徹夜待ちは受け付けなかったが、開場した午前6時半には約8000人が並んだ。節電のために屋外での開催。ファンは、Jrが持った箱に募金した後、お立ち台のタレントの前を通過する方式が採られた。

 東京ドーム公演など大イベントに慣れている同事務所だが、タレント総動員のイベントは初めてだった。警備スタッフ300人、グループ会社から80人を配備した。警察官や機動隊も出動するなど、厳重の警備態勢だったが、全般的には大きなトラブルもなく、日没前の午後5時半に初日を無事終了した。募金まで4時間待ちの時間帯もあったが、30代主婦は平然と言った。「グッズ購入は5時間待ちだってある。それに比べたら楽だし、思ったより早かった」。行列慣れしたジャニーズファンが大多数だったことも、募金がスムーズに行われた要因だった。

 タレントの控室は、電気をつけていない体育館内にある、仕切られた一区画だけだった。マッチは参加タレント全員を代表して言った。「後輩たちは連れてこられたのではなく、自分たちから来たという意識が高かった。みんなやっとスタートできた、という気持ちです」。事務所社長のジャニー喜多川氏は行列を見ながら「若い子の力はすごい。今後プロジェクトを継続していけば、絶対に復興できる」。今後1年間は毎月行う支援プロジェクトの初動に手応えをつかんでいた。【近藤由美子】