ジャニーズJrの7人組グループ、Kis-My-Ft2(キス・マイ・フットツー)が8月10日にCDデビュー後、わずか18日で東京ドーム公演を行うことが29日、発表された。CDデビューから18日での同所公演は、これまでの最速記録を更新する。グループ結成から7年。デビューまで時間がかかった分、長い下積みを評価され、いきなり破格の大舞台を用意された。

 2月に舞台上でCDデビューを言い渡された時と同じ演出だった。この日、全国ツアー横浜アリーナ3日間公演の初日を迎え、中盤でのMCタイム。Jrが茶封筒を持って登場した。その中に「8月28日東京ドーム公演決定」と書かれた用紙が入っていた。1万5000人が歓声を上げる中、7人全員が「ヨッシャー!」と雄たけびを上げた。

 CDデビューからの東京ドーム公演最速記録は、タッキー&翼とHey!Say!JUMPの38日。大幅な記録更新に、北山宏光(25)は「1つの夢を記録とともにかなえられることをうれしく思います」。藤ケ谷太輔(24)は「誇りも責任も感じます」。破格の待遇に喜びつつも、気を引き締めた。

 JUMPら近年デビュー組は比較的早く同所公演を経験したが、先輩のほとんどが時間をかけて大舞台に到達している。SMAPはデビュー6年目。嵐はデビュー9年目だった。5万5000人を動員する同所公演は人気、実力とも必要とされる。デビュー直後のキスマイに大舞台がいきなり用意されたのは、下積みが評価されたからだった。

 キスマイはタッキー&翼、嵐、KAT-TUNらのバックで経験を積んだ。結成からCDデビューまでの期間は、ジャニーズ最長の7年。全国ツアーも今回で4回目と、じっくり力を蓄えてきた。事務所社長のジャニー喜多川氏は「いろいろな場を踏んでますから」と安心して見守っている。

 キスマイは日本とともに、アジアを中心とした海外7つの国と地域で同時にCDデビューする。北山は「夢は大きく。ぜひすぐにでも回りたいですね」と海外ツアーに意欲満々。喜多川氏も「来年にもぜひやりたいですね」と乗り気だ。

 デビュー決定後、初の全国ツアーだけにメンバーも気合十分。冒頭から得意のローラースケートで花道を駆け回り、デビュー曲「Everybody

 Go」を元気良く披露した。新人歌手があこがれる東京ドーム公演をいきなり現実のものとしたキスマイ。勢いに乗って、海外ツアーも現実味を帯びてきた。【近藤由美子】