女優の南野陽子(44)の母、南野久美子(くみこ)さんが10日に脳出血と心内膜炎のため、自宅のある兵庫県宝塚市内の病院で死去していたことが17日、分かった。68歳だった。葬儀は家族だけで済ませている。南野にとって、芸能界入りを後押ししてくれた最愛の母。関係者によると、最期をみとることはできなかったが、10日夜に駆けつけ、対面したという。

 急逝だった。体調を崩していた夫の看病を続けていたが、10日午前に突然倒れた。すぐに入院し、検査、治療を受け、同日中に退院となった。ところが自宅に戻ってまもなく、再び容体が悪化。すぐに緊急入院したが、そのまま息を引き取った。南野が訃報を知ったのは、都内で番組収録が終わった後だった。通夜、葬儀は南野の父が「陽子の母でもあるが、私の妻なので」と家族葬を希望。芸能関係者に知らせることなく家族だけで行った。

 南野にとって、理想の母親だった。子供時代、日曜日になると久美子さんが握ったおにぎりを持って、家族そろって出掛けた。当時を振り返って「うちの家庭はドラマみたいに仲のいい家族でした」と話しているが、久美子さんの人柄が大きく影響していたという。芸能界入りの際、父は猛反対だったが、背中を押してくれたのが、久美子さんだった。今年3月3日に4歳年下のIT関連会社社長と結婚したが、久美子さんもとても喜んでいた。

 関係者によると南野はこの日、父に付き添いながら母の私物整理などを行っていたという。