俳優徳重聡(33)が、テレビ東京系で4月13日に放送される「滅びゆく民族~奥アマゾンの秘境で見た“絆”と“誇り”~」(仮称。午後9時、テレビ東京のみ午後8時54分)で南米アマゾン川の最深地に“突撃取材”した。コロンビアのレティシア市をベースに、ブラジルとペルーも含めた過酷な熱帯雨林を10日間舟で旅し、命の危険を感じながら少数民族を直撃した。

 浅黒く焼けた肌と激しい虫さされの痕が、過酷な取材を物語っていた。昨年9月に放送された第1弾のアフリカ・エチオピア編では、焼けるような猛暑に見舞われたが、今回は「日本の梅雨がかわいいもの」と思えるほどの高温多湿に苦しんだ。タランチュラ、毒蛇などがうじゃうじゃいる上、迷路のように入り組んだアマゾン川の支流を舟で進む中、現地ガイドまでが迷いかけ、日本に戻れるか不安も覚えるほどだった。

 そんな中、チクナ族の集落で女性の成人を祝う、髪の毛をむしる伝統行事に衝撃を受ける一方、西洋人が持ち込んだ肝炎が流行し、多くの命が失われた現実を知った。マティス民族の集落では、文明のあるレティシア市に勉強に行き、帰ってこなくなった婚約者を待つ女性の悩みも聞いた。徳重は「文明によって自分たちの文化が滅びていく部分は、方言などが失われていく日本の地方にも通じる。魂が消えると、民族は滅びる。日本人はどうかと考えさせられた」と話した。

 ピラニア漁まで体験したアマゾン川の旅を終え、徳重は「いろいろな文化、血、顔の差はあるけれど人間は人間。思いは伝わる。(旅に)行きたい。寒いところは苦手ですが」と続編に意欲を見せた。清水昇プロデューサーも「どこへ行っても元気に帰ってくる徳重さんを通して、演出のないありのままの発見が出来る番組として第3、4弾を提供したい」とシリーズ化も示唆した。【村上幸将】