女優鈴木京香(44)が、来年1月スタートのTBS系ドラマ「夜行観覧車」(金曜午後10時)に出演することが1日、分かった。原作は、デビュー作「告白」が大ベストセラーとなった作家湊かなえさんの同名小説。ごく普通の主婦が、念願だった一軒家を建て、夢をかなえたはずが、娘が中学受験に失敗し、家庭内暴力を繰り返すようになっていく。その一方で、理想の家族を絵に描いたような向かいの家で殺人事件が起きる。この事件をきっかけに家族と対峙(たいじ)し、絆を結び直すまでをサスペンスタッチで描く家族ドラマだ。

 鈴木は、04年映画「血と骨」で、夫役のビートたけしに虐げられる役を熱演して高く評価された。今回のドラマでも、家庭に無関心な夫、家庭内暴力を振るう娘、そして近隣の住民からも虐げられ、耐え続ける役を演じる。つらさに耐えられなくなり、感情を爆発させる場面もある。食卓の皿を投げつけ、観葉植物を倒すなど大暴れする娘を黙らせようと、床に落ちている空揚げや、土を娘の口に無理やり詰め込み、殺しかける激しい場面も登場する予定だ。

 鈴木は最近、出演ドラマで母親役が続いているが、家庭内暴力を振るわれるような母親は初めて。「家族というものをつかみたい」と言い、事前に入念なリハーサルを行うなどして役作りにも気合が入っている。「良い妻、善い母であろうと、もがく姿をしっかり表現したい。遠い理想を追うばかりに見えなくなった家族の幸せを最終回には、しっかりとつかませてあげたいです」と意気込みを語った。