NHK「おはよう日本」に出演するアナウンサーの森本健成(たけしげ)容疑者(47)が14日夜、東急田園都市線の電車内で23歳の女子大生の胸を触ったとして、警視庁玉川署に強制わいせつ容疑で現行犯逮捕されていたことが15日、分かった。

 東急田園都市線、特に渋谷~二子玉川間は隠れた「痴漢多発区間」とされる。駅間が長く混雑する「急行」に目立つといい、渋谷周辺の学校や企業に通う女子高生や女子大生、OLが多く利用していることが背景にあるようだ。痴漢の間では「美人路線」と言われているという。

 わいせつ犯罪に詳しいライターによると、田園都市線に痴漢が目立つ理由は(1)女子学生やOLら若い女性が多い(2)急行は駅と駅の間隔が長い(3)特に急行は朝晩のラッシュ時にかなり混雑する、などがあげられる。急行だと渋谷~三軒茶屋間は4分間、三軒茶屋~二子玉川間は6分間かかる。

 「痴漢多発路線はJR埼京線が有名だが、田園都市線は二子玉川などおしゃれなイメージのエリアを通るためか、一部痴漢は『美人が多い路線』と呼び専門で狙っている。わざわざ渋谷~二子玉川までラッシュ時に『遠征』する悪質極まりない痴漢もいると聞く」(同ライター)

 防犯大手セコムが運営するサイト「女性のためのあんしんライフnavi」によると、10年の同線における年間痴漢摘発件数は、警視庁の調べで53件。都内路線でワースト9位だった。

 同区間では、4月に都立高校長が30代女性を、9月には小児科医が女子大生をそれぞれ触った疑いで逮捕されている。