大みそかのNHK紅白歌合戦に、大物アーティスト2人の初出場が内定したことが22日、分かった。歌手MISIA(34)とシンガー・ソングライター斉藤和義(46)。MISIAは海外から中継出演するプランが進行中だ。デビュー以来、歌番組への出演はほとんどなく、貴重な機会となる。斉藤は昨年の日本テレビ系ドラマ「家政婦のミタ」の主題歌「やさしくなりたい」の大ヒットで知名度、人気を獲得している。紅白出場歌手は週明けにも同局から正式発表される。

 来年デビュー20周年を迎える斉藤の紅白初出場が内定した。関係者によると、高い音楽性に加え、ヒットドラマの相乗効果で知名度も全国区になったことで、NHK側からオファーが届いたという。曲提供も多く、アーティスト志向も強いが、メモリアルイヤーに弾みもつくことなどから、出場を決意したようだ。

 人気を決定付けた「やさしくなりたい」は初の連続ドラマ主題歌だった。ドラマの高視聴率もあって、CDは15万枚以上を売り上げた。音楽配信もダウンロード数は150万回を突破。今年の日本レコード大賞では優秀作品賞に選ばれ、セールスと完成度で結果と実績を残した。今年5月に発売したフジテレビ系連続ドラマ「家族のうた」の主題歌「月光」もヒットを記録した。

 もともと音楽性は、芸能界、音楽業界で評価が高かった。SMAP、関ジャニ∞、小泉今日子らに曲を提供。代表曲の1つ「歌うたいのバラッド」は、Mr.Children桜井和寿がボーカルを務めるBank

 Bandがカバーして話題になった。

 ひょうひょうとした人柄も人気だ。ライブでは飾らないユニークな発言でファンを楽しませ、芸能界でも吉井和哉、竹中直人、大森南朋、リリー・フランキーらファンが多い。

 NHKとも縁が深い。今年6月には人気歌手の素顔にスポットをあてるNHKBSプレミアム「アーティスト・ドキュメント」の初回ゲストに選ばれた。10月には同局スタジオで一夜限りのセッションで録音したアルバムを制作。その模様はBSプレミアムで放送された。

 ◆斉藤和義(さいとう・かずよし)1966年(昭41)6月22日、栃木県生まれ。93年シングル「僕の見たビートルズはTVの中」でデビュー。94年「歩いて帰ろう」がフジテレビ系「ポンキッキーズ」で使われて人気に。その後も「ウエディング・ソング」「やぁ無情」「ずっと好きだった」などCM曲がロングヒット。11年の日本テレビ系「家政婦のミタ」主題歌「やさしくなりたい」が最大のヒットに。SMAP、PUFFY、関ジャニ∞らにも楽曲を提供。181センチ、血液型O。