テレビ東京の大橋未歩アナウンサー(34)が、軽度の脳梗塞であることが18日、分かった。同局が発表した。今月初めに体調不良を訴えて、検査を受けて判明した。大橋アナは同局を通じて、「幸いにも発症した場所がよく、後遺症がなかった」とコメントした。入社以来、親しみやすい印象もあって、同局の看板人気アナとして活躍してきた。現在は自宅で療養中。仕事復帰の時期は未定という。

 テレビ東京によると、大橋アナは今月上旬、都内の自宅で体調不良を訴えたという。担当医の判断で、急きょ入院することが決まり、その後の精密検査で「軽度の脳梗塞」と診断された。入院は約1週間に及んだという。昨年末までに年始放送の特別番組などの収録を終えており、入院による仕事への大きな支障はなかったという。

 大橋アナはこの日、同局を通じてマスコミ各社にファクスを送付。「少しの間お休みをいただくことになり、多くの皆様にご迷惑をおかけしますことを、この場を借りて、おわび申し上げます」とコメントを発表した。その上で、「今まで健康診断でも血圧やコレステロールで注意を受けたこともなく、まさか自分がと驚きました」と、これまで何も兆候を感じたことがなく、突然、襲ってきた病気だったことを明かした。

 また病状や今後については、「幸いにも、発症した場所がよく、後遺症がなかったことに感謝し、しばらくは自分の体と真摯(しんし)に向き合い、元気な姿で大好きな現場に戻りたいと思います」とつづった。

 同局広報部によると、入院までの詳しい状況や自覚症状、発症した場所などは特に聞かされていないという。ただ、約1週間の入院後、最近退院し、自宅で療養していると説明した。関係者によると、大橋アナから同局に連絡があったのは入院先からで、声は元気そうだったという。別の関係者によると、現在は普通の生活を送っているが、大事をとって、仕事復帰については慎重に考えているという。同局は、今後の仕事復帰のめどについて、「治療経過を見つつ、医師と本人と相談して決めたい」としており、復帰時期の見通しは立っていない。

 大橋アナは現在、「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!」(金曜午後9時)にレギュラー出演している。この日18日の放送と来週25日放送分はすでに収録済みで、影響はない。2月以降、当面の間は秋元玲奈アナウンサー(27)が代理を務める。

 大橋アナは、07年にヤクルトの城石憲之内野手(現1軍守備走塁コーチ)と結婚。人気アナとして多忙な生活を送りながらも、アスリートの夫を支えてきた。同局内でもスポーツ番組からバラエティーまで幅広く活躍。親しみやすく、明るいキャラクターで視聴者の人気を得ている。

 ◆脳梗塞

 脳卒中の一種で厚生労働省によると、脳を養う血管が詰まるタイプで3種類ある。(1)太い血管の内側にコレステロールの塊ができ、血小板が集まって動脈をふさぐ「アテローム血栓性梗塞」(2)細い血管に動脈硬化が起こって詰まる「ラクナ梗塞」(3)心臓にできた血栓が流れてきて血管をふさぐ「心原性脳塞栓(そくせん)症」。脳卒中には他に、血管が破れ出血する「脳出血」、くも膜と軟膜の間にある動脈瘤(りゅう)が破れ、あふれた血液が脳全体を圧迫する「くも膜下出血」、24時間以内に回復する「一過性脳虚血発作」がある。

 ◆大橋未歩(おおはし・みほ)1978年(昭53)8月15日、神戸市生まれ。上智大法学部卒。02年にテレビ東京入社。入社半年で看板スポーツニュース番組に抜てきされる。「スポーツ魂」「メガスポ!」「石川遼スペシャルRESPECT」などスポーツ番組から「やりすぎコージー」などバラエティーも担当。07年1月1日に東京ヤクルト城石憲之内野手(現1軍守備走塁コーチ=39)と結婚。昨年4月から早大大学院スポーツ科学研究科修士課程に進学。現在は「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!」を担当。血液型B。