音楽活動無期限休止中のロックバンド、エレファントカシマシが約1年ぶりに活動再開することが11日、分かった。昨年10月、ボーカル宮本浩次(47)が外リンパ瘻(ろう)と診断され、療養生活を送っていたが、自宅でのリハビリなどによってステージに立つまで回復した。9月14日の東京・日比谷野外大音楽堂公演を皮切りに、2都市4公演の復活ライブを行う。

 宮本が、エレカシが戻ってくる。最後にステージに立ったのは、昨年10月14日の東京・日比谷野外大音楽堂。外リンパ瘻(突然起こる難聴、耳鳴り、めまいを症状とする内耳疾患)の判明で当初は中止予定だったが、宮本の強い希望で実現した。「絶対に戻ってまいります。また会おう!」。11カ月後の9月14日、その約束が同じ場所で果たされる。復活ライブは翌15日にも同所で行われ、10月13、14日には大阪城野外音楽堂でも開催される。

 宮本は早期復帰を目指し、懸命に自宅療養に努めた。療養前のラストステージでは12曲を披露。関係者によると、直後、めまいを訴え、不安定な体調が、さらに悪化した。以降は、担当医の指示のもと、大声で歌うことや、大きな音を聞くことを控えた上で、意識してたくさん歩き、ハリ治療を受けるなどしていた。そして、今月上旬に診察を受けたところ、担当医から「もう悪くなることはないと思う。しっかり回復しました」とライブを含む音楽活動へのゴーサインが出たという。

 もっとも、宮本はリハビリを続けている間も、音楽に触れていた。体に差し障りがない範囲で、今年2月からは1人で曲作りを再開。約50曲ほど制作したという。現在は復活ライブに向けて、エレカシメンバー全員でほぼ毎日、リハーサルを行っている。

 エレカシは今年デビュー25周年。来年1月11日に、デビュー25周年記念ライブをさいたまスーパーアリーナで行うことも決定した。宮本の体調を見ながら、その都度スケジュールを決めていくといい、宮本は「左耳の聴力がほとんど失われてしまっていたことがうそのように、現在聴力はほぼ回復しました」とアピール。ファンに向けて「エレファントカシマシを愛してくれてありがとう。さあコンサートが始まるぜ!

 みんな期待していてくれ!」とメッセージを送った。