フジテレビ系「笑っていいとも!」(月~金曜正午)の来年3月末終了の電撃発表から一夜明けた23日、水曜レギュラーの爆笑問題太田光(48)は司会のタモリ(68)に「冗談じゃない!」とかみつき、撤回を求めて食い下がった。今後も来週月曜日まで、共演者がタモリに直談判する姿が見られそう。太田の毒舌を交えたパフォーマンスにこの日スタジオは爆笑に包まれた。いきなりハードルが高くなった?

 太田は番組冒頭、タカアンドトシらレギュラー出演者の紹介後、いつも通りに進行しようとするタモリを「ちょっと待って!」と制した。「やめるってなんですか!

 冗談じゃない!

 私、聞いてないです」と声を荒らげてみせた。あまりのけんまくにタモリは少し驚いたような表情を見せたが、すぐに冷静に対応した。苦笑しながら頭を下げて「申し遅れました」。

 太田の“暴走”はエスカレートした。「これはやっぱり、アレですか、息子の犯罪が…」。次男の不祥事で報道番組の出演を自粛しているみのもんた(69)を連想させるブラックユーモアを交え、再びタモリに詰め寄った。これにはタモリも「子供いないんだから」と苦笑するしかなかった。

 爆笑問題は、00年4月から現在まで13年半にわたってレギュラー出演を続けている。「いいとも」への愛着もひとしおだ。太田は「やめないですよね?」と再びタモリに声を掛けたが、これも「いや、終わります」と冷静に返された。「オレは認めない」と食い下がったが、タモリから「これ、楽屋で話そう」と言われてしまい、やりとりは収まった。暴走気味の太田をタモリがなだめるスタイルは毎週おなじみの光景だが、この日はひときわ冷静に振る舞うタモリの姿が印象的だった。

 太田は番組開始前の予告でも「先ほどタモリさんとの話し合いで『いいとも』存続が決まりました」とジョークを飛ばした。パンサー尾形貴弘(36)が「お願いします、続けてください」とタモリに土下座で懇願する一幕もあった。

 終了を発表した22日にフジテレビには約150件の電話と600件近いメールが届いた。関係者によるとこの日も約130件の電話があったという。「小さい時から見ていたので寂しい」「長寿番組が終わるのは残念」と惜しむ声や「タモリさん、お疲れさま」と労をねぎらう声などもあったという。番組を放送する東京・新宿のスタジオアルタに取材陣が集まったが、タモリは対応はしなかった。