女優井上真央(26)が、再来年15年に放送されるNHK大河ドラマの主演に内定したことが15日、分かった。演じるのは、江戸幕末の長州藩士、吉田松陰の妹。現在放送中の綾瀬はるか(28)と同じく、幕末・明治維新の女傑となった。井上は11年に放送されたNHK朝の連続テレビ小説「おひさま」でヒロインを演じ、同年大みそかのNHK紅白歌合戦では紅組司会を務めていた。

 再来年のNHKの顔が、井上に決まった。大河ドラマ主演をオファーした決め手は、井上のイメージの良さと、子役出身で確かな演技力。加えてNHKへの貢献度だった。

 同局は、大みそかに放送される紅白歌合戦の出場歌手発表を控えており、現在放送中の大河ドラマ「八重の桜」も最終回に向けてのPR時期。さらには、年明けから次の大河ドラマ「軍師官兵衛」(岡田准一主演)のPRもあるため、まだ正式発表には至っていない。ただ、すでに井上サイドも出演依頼を受諾。現在は、水面下で共演者へオファーする段階に進んでいる。

 題材も吉田松陰の3姉妹に決まったという。同局に詳しい関係者は「綾瀬さんが演じた新島八重のように、幕末には偉人を陰で支えた女性がほかにもいる。今回もそこにスポットを当てることになる」と明かした。吉田の弟子で若くして自刃する長州藩士久坂玄瑞に嫁ぐ、三女美和子が井上が演じる役柄とみられる。

 NHKの井上への信頼度は高い。東日本大震災発生直後の11年4月にスタートした連続テレビ小説「おひさま」では、明るく誠実で心の広いヒロインを演じ、被災者や視聴者から好評を得た。同年大みそかには、3回目のオファーを承諾する形で「被災地に歌の力を届けるのなら」と、紅白歌合戦の紅組司会も務めた。

 もともと、スキャンダルには無縁の清純演技派。昨年3月には、映画「八日目の蝉」で、最高峰の日本アカデミー賞最優秀主演女優賞も獲得し、名実ともにトップ女優に上り詰めていた。満を持しての大河ドラマ主演といえる。

 過去に朝ドラヒロインから大河ドラマ主演にステップアップしたのは、「ひまわり」→「利家とまつ~加賀百万石物語~」の松嶋菜々子(40)と、「純情きらり」→「篤姫」の宮崎あおい(27)だけ。15年は、井上がさらに飛躍する年になりそうだ。