市川染五郎(41)が初挑戦する「勧進帳」弁慶のスチール写真が7日、初公開された。

 祖父松本白鸚三十三回忌追善の東京・歌舞伎座11月公演「吉例顔見世大歌舞伎」で上演する。「41年間憧れ続けた『勧進帳』弁慶をつとめる時が来ました」と意欲を見せる。

 撮影には父松本幸四郎も立ち会い、アドバイスを送られた。曽祖父7代目松本幸四郎、祖父白鸚、父幸四郎ともに弁慶を演じた。3代の上演回数が3000回を超える「高麗屋」の伝統を受け継ぐ染五郎は「喜びと、高麗屋の1人である責任を痛感しました」。

 富樫に幸四郎、義経に叔父中村吉右衛門、太刀持ちに長男松本金太郎が共演する。「この役を演じられる役者でないと、市川染五郎である意味がないと思っております。弁慶を演じるために生まれてきたと思われるように、舞台に立たせていただきます」と話す。