サザンオールスターズが17日午前0時から、iTunes

 Store(アイチューンズ・ストア)で音楽配信をスタートさせた。一部サイトでシングルの配信は実施してきたが、今回はアルバム収録曲も解禁する。ライブ音源を除いたシングルとアルバム収録曲合わせ全266曲を111の国と地域で一気に配信する。

 サザンらしく、桁違いの規模で、iTunesに参入した。78年「勝手にシンドバッド」から今年発売の「東京VICTORY」まで55作のシングルのタイトル曲やカップリング曲と、78年「熱い胸さわぎ」から05年「キラーストリート」まで「バラッド」シリーズなど企画盤も含む18作のアルバム収録曲が配信される。合計266曲。足かけ37年の音楽活動が網羅されている。

 これまで公式サイトを含む複数の配信サービスでシングル曲の音楽配信を実施してきた。しかし、今後はiTunesを利用すれば「希望の轍」「逢いたくなった時に君はここにいない」「海」「Oh!クラウディア」「せつない胸に風が吹いてた」などアルバム収録の名曲も配信で手に入れることが可能になった。

 アップルが運営する世界基準のiTunesに参入することで、配信可能な地域も飛躍的に広がった。世界111の国と地域での配信が実施される。現地に駐在や滞在、留学するファンにとって、うれしい知らせとなりそうだ。

 サザンは根強いシニア世代のファンを多く抱えているが、今もヒット曲を次々と生み出し続けており、ファン層は若い世代にまで広がっている。若者はスマートフォンやパソコンを使った配信で音楽を手に入れることが常識になっており、サザンも一部サイトで実施してきた。シニア世代にとって親しみのあるCDの発表も続けていくが、iTunesへの参入で、より多くのファンに音楽を届けたいというサザンの思いが実現する。

 世界のどこにいても、サザンの音楽をいつでも手に入れ、楽しめることになった。クリスマスを前に、ファンにとってビッグなプレゼントが届いた。<iTunes

 Storeの歴史>

 ▼03年4月

 米国で配信サービス開始。

 ▼05年8月

 日本で配信スタート。

 ▼06年9月

 映画配信を開始。

 ▼10年11月

 ザ・ビートルズの配信を各国で開始。1週間で200万曲に達した。

 ▼14年

 日本では4300万楽曲が購入可能に。スマホとパソコンの音楽配信サービスの約70%を占める。

 ▼同12月17日

 サザンの全266曲を一気に配信。1曲250円。