国際バスケットボール連盟(FIBA)が20日、20年東京五輪での3人制の実施を2月末に国際オリンピック委員会(IOC)に要望したと発表した。これを受け、日本協会の東野智弥技術委員長(46)は21日、「7月のIOC理事会で決まるが、ぜひ入れてほしい。結果が出る前に考えないといけない。用意もしないと」と前向きに話した。

 通常のコートの半分を使う3人制は3×3「スリー・バイ・スリー」と呼ばれる。柔道の団体戦、トライアスロンの男女混合リレーなどとともに16年リオデジャネイロ五輪でも実施種目入りを目指したが、肥大化を防ぐために見送られた経緯がある。

 FIBAは普及に力を入れ、欧州ではプロリーグも存在する。認知度は低いが、国内では15年に初の日本選手権が開催。日本代表も活動し、U-18の女子は、アジアでトップクラスの実力を誇るなど、東京五輪開催となれば、一躍メダル候補となる可能性もある。東野委員長は今週末に急きょ、東京・大田区総合体育館で開催の日本選手権を視察することになった。

 FIBAから日本協会にはすでに、水面下で準備を進めるよう打診があったという。協会では、5人制と別々になっている選手登録の見直しや、正式に協会が強化を進める体制づくりなど、できるところから進めていくことになる。東野委員長は「現在バスケの競技人口は63万人。3×3が入ったら100万人を超える。可能性が膨らみ、夢もできる」と期待を口にした。