自信がなくなると、コート上で錦織らしいプレーが発揮できない。

 「一番明らかなのは、打たなくてはいけないときに打てない。100%入れるぞという気持ちを持って打てない。試合の中での大事なポイントで守りに入ってしまったり。(ラケットを)振り切れない。そういう点は、自信があるかないかで大きく変わってくる」

 自信を取り戻すには、実戦で勝ちを積み重ねるしかない。だから、本来なら試合を予定しない4大大会前週に、ジュネーブオープンに出場した。

 「試合に勝つことが一番の自信になる。もちろん、(ジュネーブで)優勝できれば良かったが、3試合、十分な試合経験が積めた。体も思った以上に疲れていないので、全仏にいい準備になったので爆発したい」

 世界ランクは9位に落ちた。

 「やっぱり8位以内にはいたい。8と9では大きな違い。8位以内なら安心できるが、8位を外れると、4大大会やマスターズで(シード順から)めんどくさいことになる。8位以内に入っておきたいというモチベーションは大きい。そのためにも全仏で頑張りたい」