坂井聖人(21=早大)が1分53秒40で銀メダル、瀬戸大也(22=JSS毛呂山)が1分54秒82で5位に入った。アテネ五輪&北京五輪連覇のマイケル・フェルプス(31=米国)が1分53秒36で通算20個目の金メダルに輝いた。

 スタートはタイミングが合わず、まさかのやり直し。それでも坂井はプラン通り、150メートルまで中位をキープし、残り50メートルで驚異的に追い上げた。最後の50メートルを29秒台で泳ぎ切り、金メダルのフェルプスに100分の4秒差に迫る見事な銀メダルとなった。「ラスト50がしんどかった。フェルプス選手が見えていた。差せたと思ったが…。ラスト15メートルで失速してしまったが、2位なので良かった」。

 昨年の世界選手権では150メートルを3位で折り返しながら、最後50メートルで失速し、メダルまで0秒14差の4位。この1年は後半まで粘り切る持久力を強化してきた。「悔しい気持ちもあるが、うれしい」と笑顔を見せた。

 フェルプスの横に立った表彰台では「重いですね。(400メートル)個人メドレーで瀬戸さんが取った(銅)メダルをかけさせてもらってわ~とりたいな、と考えていました。フェルプス選手はあこがれの選手。一緒に表彰台に立てただけでも嬉しい。素直に嬉しい」と喜んだ。

 瀬戸は150メートルを3番手でターンしたが、残り50メートルで順位を落とし、メダルには惜しくも届かなかった。「悔しいオリンピックになっちゃいました。タイムがついてこなかった。自分より努力している人がいるんで、4年後の東京オリンピックはもっと頑張りたい」と悔しがった。

 同種目では04年アテネ五輪で山本貴司が銀メダル、08年北京、12年ロンドン五輪で松田丈志が銅メダルを獲得。日本勢4大会連続のメダルとなった。

 ◆坂井聖人(さかい・まさと)1995年(平7)6月6日、福岡県生まれ。柳川-早大。13年世界ジュニアで銀メダル。15年世界選手権200メートルバタフライ4位。181センチ、72キロ。

 ◆瀬戸大也(せと・だいや)1994年(平6)5月24日、埼玉・入間郡生まれ。6歳の時に水泳を始め、個人メドレー、平泳ぎ、バタフライなどで活躍。埼玉栄高時代は高校総体では3年連続で個人メドレー2冠。高校3年だった12年ロンドン五輪は落選。13年4月から早大。13、15年世界選手権では男子400メートル個人メドレー金メダル。14年8月パンパシ、9月アジア大会200メートルバタフライ金メダル。今五輪400メートル個人メドレーでは4分9秒71で銅メダル。家族は両親と妹。174センチ、73キロ。