<高校サッカー:ルーテル学院1-0日章学園>◇3回戦◇3日◇等々力

 決定率50%男が、ルーテル学院(熊本)を8強に導いた。開幕戦で帝京相手に2ゴールを奪うなど絶好調のFW山本大貴(3年)が、日章学園と「九州ダービー」でもPKで決勝点を奪った。前半終了間際、FW小牧が倒されて得たPKを「GKの動きだしを見て」と冷静かつ豪快にゴール左下に決めた。胸のエンブレムに手を当て、3試合連続となる今大会5得点目の余韻に浸った。

 シュート数は開幕戦から4本、3本、そしてこの日も3本。3試合で計10本と決して多いとはいえない。それでも「チャンスは必ず来る」と狙い打ちで5度もネットを揺らした。09年Jリーグでのシュート決定率王(30本以上で)は鹿島FW興梠の32・4%。2位以下は25%未満が続くだけに、その高さが際立つ。

 得点王の期待もかかるが「そんなに甘くはない」と冷静だ。この日も観戦したJ2熊本の高木監督は「彼は(何かを)持っているよ」と太鼓判を押す。新星の輝きは増すばかりだ。