【メルボルン(オーストラリア)8日】日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督(64)が、言い訳できない戦いに臨む。W杯ロシア大会アジア最終予選オーストラリア戦(11日)に向けて初練習。早朝にチャーター便で到着し、リカバリーメニュー中心の万全の初日を終えた。一方でホームのオーストラリアは、サウジアラビアでのアウェー戦を2-2で終え、定期便で帰国。遅れて到着し、練習もできなかった。日本の方が明らかにコンディションは有利なだけに、弁解は許されない一戦となる。
青い空、緑色のピッチ、冬を終えたばかりの南半球のメルボルンは、サッカーをやるには最適な環境だった。ハリルホジッチ監督は約2分で練習前のミーティングを終えた。「イラク戦に出た選手はリカバリーに専念しよう」。先発組はランニングを中心にリラックスムードで回復に努めた。一方のサブ組はミニゲームで負荷を上げた。合宿初日は、アウェーとは思えないほど順調なスタートを切った。
日本は組最大のライバル・オーストラリアに先がけて現地入りした。成田空港から約10時間のフライトで早朝に到着。機内泊とはいえ、快適なチャーター便でのビジネスクラスで乗り込んだ。時差も2時間しかなく、移動の影響を最小限に抑えて夕方の練習までゆっくりと休養をとった。10度の気候に「寒い」と選手たちは口にしたが、日本協会関係者は「暑いよりもだいぶまし。動けば気にならない」と言った。
一方のオーストラリアは死のロードを強いられる。日本-イラク戦から遅れること7時間、サウジアラビアでのアウェー戦は2-2の激戦となった。試合後の移動は乗り継ぎを含めれば、15時間以上かかった。しかもオーストラリア協会関係者は「とてもじゃないけどチャーターなんかできない」と定期便での帰国となった。長距離移動に費やした7日は練習はできず。もはやホームでのアドバンテージはなかった。
イラク戦前日監督会見で、ハリルホジッチ監督は「私はサッカーとは違う場面で困難に陥った。イラクは長い間合宿を行ってきた。しかし我々は疲労回復すらできていない。2日しかない」と短い準備期間をぼやいた。逆に今回、その差は一目瞭然。ロスタイムの劇的な勝ち越し弾で勝利を挙げたとはいえ、準備不足を嘆いていたイラク戦と違い、オーストラリア戦に言い訳の余地はない。【栗田成芳】

