仙台はホームで川崎Fに敗れ、今季初黒星を喫した。前半28分にFWウイルソン(30)が先制ゴールを決めるも、後半に2失点。同35分にDF多々良敦斗(27)のJ1初ゴールで振り出しに戻したが、終了間際に逆転を許した。

 わずかな乱れと隙を突かれ、仙台が今季初の黒星を喫した。リーグ最強とも言われる攻撃力の「矛」を持つ相手に、ここ3戦1失点と堅守を誇る「盾」が破られた。シュート数は仙台20本、川崎F22本の激しい打ち合い。3点を許したGK六反勇治(28)は「難しい試合だったからこそ、勝ちたかった」と悔しがった。

 前半はウイルソンが右足で押し込んで先制点と、絶好の滑り出しだった。だが相手にテンポよくボールを回されたことで走らされ、後半はブロックを組んでも「もう1歩、2歩、寄せが甘かった」とDF渡部。個の力でサイドをはがされた後、打開していけなかったことにも課題は出た。一瞬の隙を突かれた後半の続けざまの2失点で、相手に傾いた勢いを取り戻せなかった。

 初の敗戦に、渡辺晋監督(41)は「残念な結果」としつつも「宿題をもらえた」と話した。連戦続きの1カ月、22日には中3日でナビスコ杯が待っている。富田主将も「次へ切り替えていきたい」と前を向いた。【成田光季】