J3藤枝が6日、今季の新加入選手発表会見を藤枝市内で行った。小山淳代表(39)大石篤人監督(39)と新加入選手8人が出席。各選手が意気込みを語る中、JFL・SP京都FCから移籍のDF原口祐次郎(23)が、高校時代以来6年ぶりとなる藤枝での活躍を誓った。

 表情は決意に満ちあふれていた。原口はチームカラー「ふじ色」のネクタイを締めて会見に登場。藤枝明誠を卒業して以来6年ぶりに藤枝に戻ってきた思いを口にした。

 「藤枝に戻って来られて本当にうれしく思います。チームの目標であるJ3優勝に貢献できるように、精いっぱい頑張ります」

 原口は、小2から葉梨SSSでサッカーを始め、中学時代は藤枝明誠SCに所属。藤枝明誠2年時の09年度には、全国高校サッカー選手権8強入りに貢献した。「自分は藤枝に育ててもらった。恩返しをしたいと思いました」。昨年12月、愛知で行われた合同セレクションで大石篤人監督(39)から声を掛けられた。自身の原点を拠点とするチームからのオファーに、迷いはなかった。

 大学時代にボランチからコンバートされたサイドバックを主戦場とし、的確なポジショニングと積極的な攻撃参加、1対1の強さも兼ね備える。大石監督も「大学卒業の時も獲得に動いた選手。サイドバックは、うちにとって重要なポジションになる」と期待を寄せる。

 この日、3月の開幕に向けて始動したチームに合流した。早速、フルメニューを消化した原口は「レベルも高くて楽しかったです。派手なプレーはできないけど、チームのためにハードワークをします」と言った。藤枝への「恩返し」を胸に、サイドを走り続ける。【前田和哉】