アグレッシブに前へ! 仙台の渡辺晋監督(42)は29日、チームのスタイルとしてドイツ・ブンデスリーガ1部の「ボルシア・メンヘングラードバッハ(ボルシアMG)」を参考にしていると明かした。午後練習が急きょオフとなった鹿児島キャンプ5日目、夕食後のミーティングで初めて選手らに映像を見せ、イメージを共有した。

 就任3年目の指揮官が昨季から掲げる「堅守賢攻」のイメージと重なるのが、ボルシアMGだった。ヘッドコーチだった10年に、当時仙台監督の手倉森誠U-23日本代表監督らと渡独したときに観戦。バイエルン・ミュンヘンから勝利を挙げた試合を目の当たりにし「魅力的なサッカーをしていた」と、強烈な印象を受けていた。ボルシアMGは基本布陣4-4-2でコンパクトな守備、訓練されたカウンターで勝利をたぐり寄せる。「システムも似ているし、際だった選手もいるわけじゃない」との共通点を挙げ、仙台にも合致すると見ている。

 選手たちには、この日初めてボルシアMGの映像を見せた。昨年は仙台の過去映像を資料としていたが「趣向を変え、海外のチームを見せようと。イメージを見せるのも有効な手段のひとつ」と自ら自主編集するほど、熱が入ってる。「撮りため、見続けてきたもの」を攻守に分け編集したものだ。この日までにキャンプ序盤のハードなフィジカルトレーニングの大半を消化した。今後はボルシアMG流を表現すべく、練習を重ねていく。【成田光季】

 ◆ボルシア・メンヘングラードバッハ(ボルシアMG)1900年創設。ドイツ・ブンデスリーガ1部に所属するサッカーチーム。これまでリーグ優勝5回、カップ優勝3回、UEFA杯優勝2回。日本人では11、12年にFW大津祐樹(現柏)が在籍した。現監督はアンドレ・シューベルト氏。