J1浦和からJ2東京Vに移籍した、元日本代表DF永田充(33)が14日、都内で行われた新体制発表会見後に取材に応じ、ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督(59)が指導するスペインサッカーの習熟が、今季の浮沈のカギを握ると強調した。

 永田は昨季まで6季、所属した浦和のミハイロ・ペトロビッチ監督(59)との違いを具体的に示しながら、取材陣にロティーナ監督の守備戦術を説明した。

 永田 (ロティーナ監督は)新しい監督なので、戦術を覚えるのが初めは大変かなと思いますけど、そこが1番、重要になってくる。必死に自分として理解して実行に移せるようにしたい。ミシャ(ペトロビッチ監督)の元で6年間、やっていたので、似たようなところもあるけれど、食い違う部分が多少ある。ミシャは動いて球を受けるというスタイルですけど、ロティーナさんはポジションを崩したくないタイプ。その辺、戸惑いながら自分で考えながらやっています。試合をやってみて、どこがうまくいくか、いかないかが出てくる。1試合やってみて、自分で感じた部分は監督に質問してみたい。

 永田は、13日の指導日から攻守の戦術練習を敢行するなど“スペイン流指導”を徹底するロティーナ監督から、同日午後の練習で直接、指導を受けた。指揮官が身ぶり手ぶりを交えて指導したのは、ポジショニングのことだったようだ。

 自身、一抹の不安を訴えるのが実戦の不足だ。昨季、浦和では16年3月6日の磐田戦で残り20分から途中出場した1試合の出場に終わった。それでも「初めはコンディションのところが心配ですけれど、徐々に慣れてくると思う。球際とか攻守の切り替えのところで相手と差をつけられたら。浦和は切り替えが速いので、東京Vに還元してやらせたいと思う」と、DFリーダーとしての自覚をのぞかせた。【村上幸将】