勝ってかつての指揮官に“恩返し”する。コンサドーレ札幌は12日、札幌ドームで磐田と対戦する。相手のヘッドコーチを務めるのは、06年まで3年間指揮を執った、柳下正明氏(48)になる。恩師との初対決に「柳下チルドレン」が、気持ちを高ぶらせた。

 ユースから見いだされ、06年に37試合に起用されたFW石井は、ダビの体調が思わしくないため、チャンスが回る可能性がある。「とにかく成長した姿を見せたい。その気持ちが強いです」と笑顔を見せた。

 DF西嶋も対戦を心待ちにした。8日は左足の甲の状態が思わしくないため午後の練習を休んだが、出場に支障はない。「見いだしてもらったし、怒られました。ただ今があるのもそのおかげ。今の自分を見てほしい」と感謝の気持ちを勝利で返しにいく。

 柳下氏は当然多くの選手の力を知り尽くしている。過去磐田にはリーグ戦で6戦全敗と相性も悪い。だがFW中山は「(柳下前監督は)データなど当然、分かっていると思います。だが意識しないで、札幌ドームでファンにいい試合を見せたい」と勝利を誓った。ファンと恩師の前で、連敗は止める。

 【上野耕太郎】