<J1・J2入れ替え戦:(3)磐田2-1仙台(2)>◇第2戦◇13日◇ヤマハ※カッコ内の数字は2戦合計得点

 仙台は6年ぶりのJ1にあと1歩に迫りながら、最後で力尽きた。0-2という絶望的な状況で迎えたロスタイムに、MF梁が右足でFKを直接決めた。ホームでの第1戦は1-1で引き分けており、追いつけばアウェーゴールで上回り逆転昇格となる。その後も1点を追い総攻撃を仕掛けたが届かなかった。終了のホイッスルの瞬間、選手は次々とピッチに崩れ落ちた。

 序盤から力強い攻撃で主導権を握った。シュート数でも11対9と上回ったが、前半24分にFWナジソンが決定機を外すなどツメの甘さに泣いた。06年に鹿島から移籍したFW中島は「決めるところを決めないと入れられる。それがJ1との違い。この2戦で見せた厳しさを、開幕戦からやっていたら」と悔しがった。梁も「FKは壁を越えれば入ると思った。最後の猛攻をGKに止められて悔しい。すべてアップしないとダメ」と厳しかった。

 昇格がかかった11月以降はアクシデントの連続だった。手倉森監督の父雄一郎さんが亡くなり、高木フィジカルコーチも急性大動脈解離で緊急入院。入れ替え戦目前の8日にはチーム内でインフルエンザが流行した。それでも夢は最後まであきらめなかった。同監督は「仙台として最後までやり切った。今日の悔しさを糧にクラブとして発展できれば」と出直しを誓った。