日本協会が、Jクラブと連動して12年ロンドン五輪世代を強化する「新プロジェクト」を推進することが25日、分かった。都内で技術委員会を開き、同五輪から年齢制限が21歳以下に引き下げられることを見据えた強化策を協議。今後、若年層の代表チームはJ公式戦で出場機会の少ない選手に限って招集、国際大会に派遣する方針を固めた。31日のJリーグ強化担当者会議でクラブ側に打診する。

 従来は基本的にベストメンバーを招集して、チームとして強化してきたが、今後は選手育成に主眼を置いてその世代全体を底上げするのが狙い。原博実強化担当技術委員長は「ナビスコ杯など(公式戦)でクラブが使いたい選手以外を、と考えています。J監督と話し合って考えたい」と、各クラブの戦力構想まで考慮する方針を明かした。

 国際規定で五輪の年齢制限が21歳以下に決まった場合、出場資格を得るのは今年で満18歳以下の選手。将来性を期待されつつも、実戦経験を積む場が少ない世代にとって、この新機軸が受け皿となる可能性がある。プロジェクト始動を前に、U-18日本代表は4月8日開幕の4カ国対抗戦(UAE)に参加予定。エジプト、UAE、ドイツとの総当たり戦でロンドンへの第1歩を踏み出す。