浦和の藤口光紀社長(59)ら常勤取締役3人が、4月いっぱいで総退陣することが2日、分かった。3日の取締役会で内定し、24日の株主総会で正式決定する見込み。V奪回を狙うフォルカー・フィンケ新監督(61)をはじめコーチングスタッフの招聘(しょうへい)や環境面の改善などを支えてきたフロントの支援体制が変わり、チーム運営にも影響しそうだ。

 浦和は昨季6年ぶりの無冠に終わり、オジェック-エンゲルス-フィンケと昨季から監督が3人交代。三菱自動車など株主側から経営責任を問う声が高まり、3月下旬、藤口社長が06年4月以来、在任4期目での退任を決意した。同時に新田博利、藪智之両取締役も同役職を外れ、藤口社長の後任となる三菱自動車常務で現在クラブの非常勤取締役を務める橋本光夫氏(59)ら常勤取締役3人、非常勤取締役3人が新たにフロント入りする見込み。

 チームはこの日、さいたま市内のグラウンドで予定どおり練習を実施。監督以下スタッフや選手はフロント人事についてのコメントを控えたが、4日の大分戦(埼玉)を目前に衝撃が走ったのは事実。体制一新で現場にメスが入る可能性もあり「チームとフロントが一体となった改革」が開幕早々に揺らぐ危険がある。