初のグアムに、18歳が胸躍らせた。コンサドーレ札幌は19日、20日からのキャンプ地グアムへ向け、北海道を出発した。2月9日まで21日間に及ぶフィジカル中心のメニューで昇格への土台を築く。昨年は学業のため不参加だったMF古田寛幸(18)が、初めての同地でのトレーニングで、体力面の底上げを誓った。またこの日、今季J2リーグの開幕戦と2戦目のカードが決定。札幌は3月7日、アウェー鳥栖戦で開幕戦を戦い、ホーム初戦は続く第2節同13日、札幌ドームでの福岡戦になる。

 グアムで過ごす21日間を、最大限、自身のプラスにする。キャンプ出発の19日、古田が温暖な地でのレベルアップを誓った。「試合に出るためのアピールの場だから。しっかりアピールして開幕を迎えたい」と気持ちを高ぶらせた。

 高校2年生だった昨年は、通信制校への編入に備えて単位取得が必須だったため、グアムキャンプには参加できなかった。「プライベートでも行ったことがないし、イメージは沸かない」と話すが、仲間からその中身は教わった。「きついとは聞いてます」と苦笑したが、むしろ歓迎している。自身の成長のためには不可欠な機会と感じている。

 今季、最大のテーマに「体力強化」を掲げる。昨年の熊本2次キャンプでは、3日目に右足首をねんざ。その後も右太ももに張りを訴えるなどし、離脱を余儀なくされ、開幕には出遅れた格好となった。「去年はケガで帰ったから。ケガをしないようにトレーニングしてきた」と言う。

 二の舞いを演じないように、このオフは筋トレ中心のメニューを組み、年明けからは毎日体を動かしグアムキャンプに備えてきた。「フィジカルをしっかり鍛えたらプレーも安定できるから」。終盤にパフォーマンスが落ちることもあった昨季の経験は糧にする。基礎体力を上げ、さらなる飛躍へとつなげる構えだ。

 この日、開幕戦の相手が鳥栖に決まった。昨年の51試合から36試合に減る今季、石崎信弘監督(51)は「1つ1つの試合が重くなってくる」と口にする。昇格へ向け、勢いに乗るためには取りたい開幕白星。だが古田に、過度な気負いはない。「相手がどこというよりも、開幕に向けて一丸とやるのが大事だから」。グアムをその絶好の機会とする。【砂田秀人】