本田魂で猛追や!

 W杯で中断していたJリーグは14日に再開し、G大阪はホームで京都と対戦する。13日は大阪・万博練習場で最終調整を行い、G大阪の元日本代表DF安田理大(22)が、大親友の本田圭佑(24=CSKAモスクワ)のW杯での活躍に刺激を受けたことを明かした。南アフリカ大会のメンバー入りは逃したが「これ(京都戦)がオレの2014年W杯への第1歩」と宣言。まずは勝ち点11差で追う首位清水を追い上げ、日本代表復帰を狙う。

 試合がしたくて仕方がない。京都戦に向けた最終調整を終えた安田は、だて眼鏡の奥の目をギラつかせた。「試合が待ち遠しくて、待ち遠しくて、たまらんかった。オレにとっては2014年、ブラジル(大会)への第1歩やからね」。飢えていた理由がある。G大阪ジュニアユースや北京五輪で同僚で、1学年上の本田がW杯で2得点を挙げ日本のエースに登りつめた。本田と同じ金髪で目立ちたがり屋の安田が、刺激を受けないはずがなかった。

 W杯期間中はグアム合宿中だったが、決勝トーナメント初戦パラグアイ戦を含め日本の全4試合をテレビ観戦した。日の丸戦士たちが活躍する姿に血が騒ぎ、悔しさで歯ぎしりした。自身も08年に岡田監督に代表に呼ばれ、2月の東アジア選手権では一気に日本の新星と呼ばれるまで成長した。当時の安田と、W杯で急成長した本田の「成長度数」は少なからず似ている。

 「自分が伸びている時は怖いもんなんてなくなる。今の圭佑が、そうかも知れん。オレもあの時は何でもできる気がした」。

 W杯の熱気はまだ冷めていない。京都戦は平日ナイターだが1万枚のチケットが売れ、18日ホーム浦和戦も既に完売。安田にとってもW杯への再スタートになるため「京都戦からが、次のW杯や。オレは次の次、2018年のW杯もいける」と宣言。現在チームは11位。まずは勝ち点11差で追う首位清水を猛追する。そこから14年ブラジル大会への道が始まる。【益子浩一】