コンサドーレ札幌に新加入するMFブルーノ(26)が、いきなりほえた。DFチアゴ(26)、李昊乗(イ・ホスン、23)の新外国人とともに15日、北海道入りした。攻守の軸と期待されるブラジル人は、00年昇格時のエースでJ1得点王にも輝いたFWエメルソン(32)似ながら「オレの方が男前」と一蹴。07年昇格時には名前の似ているDFブルーノ・クアドロス(33)もいたが英雄2世ではなく“新ブルーノ”として暴れる覚悟だ。

 オレがブルーノ・フェラス・ダス・ネヴェスだ。グレーのパーカに黒いレザーのブルゾンを羽織った身軽ないでたち。寒さなんて気にしない。防寒対策もオレ流だ。ダウンジャケット姿のチアゴとは対照的な“秋ファッション”で氷点下の北海道に降り立った。

 短髪に褐色の肌、そして濃いまゆ毛。ルックスは00年に札幌に在籍し、31得点を挙げてJ2優勝に貢献したエメルソンに似ている。だが「オレがエメルソンに似てるって?

 彼の方が不細工じゃないか」とジョークをまじえながら男っぷりを自慢した。

 「エメルソンはエメルソン。ブルーノはブルーノさ。オレはオレの力を最大限に発揮したいと思っている」。誰かの代わりに来たんじゃない。「○○2世」はごめんだ。札幌ファンにとって「ブルーノ」と言えば07年J2優勝に貢献したブルーノ・クアドロスの印象が強い。風貌はエメルソン似で名前はブルーノ・クアドロス似。そんな過去の英雄のイメージは実力で塗り替えるつもりだ。

 08、09年に在籍したMFクライトン(32)は同じポルト・アレグレ出身の先輩。来日前には日本サッカーと札幌の情報を収集してきた。「熱いファンや練習環境の素晴らしさは聞いている。ここに来られてうれしい」。名門グレミオユース時代は当時トップチームにいた元ブラジル代表ロナウジーニョ(30)とピッチに立った経験もある。ロナウジーニョに技、クライトンに札幌愛を教えられた“弟分”が中盤を輝かせる。

 長短のパスを操りながらの展開力が武器で、中盤の底からのゲームコントロールを期待されている。「12年にはJ1でプレーできるよう一生懸命やりたい」。グレミオ、フルミネンセ、クルゼイロと強豪クラブを渡り歩いてきた26歳が、札幌をJ1に引き上げる。【永野高輔】