年に1度の函館開催は“イカすコンビ”で勝つ。J2札幌は19日、札幌・宮の沢で紅白戦を行った。MF芳賀博信(28)の負傷離脱、宮沢裕樹(22)の出場停止を受け、石崎監督はボランチに主将のMF河合竜二(33)と岩沼俊介(23)の新コンビを起用。明日21日の京都戦は、今季全20試合フル出場を続ける鉄人コンビがコントロールし、窮地を乗り切る。

 今季初となる河合、岩沼のダブルボランチだったが、石崎監督は紅白戦後「あの2人なら問題ないじゃろ」と振り返った。芳賀、宮沢不在となる京都戦。チームの心臓部を欠き前日18日は「どうしようか」と悩んでいた指揮官だが、イカの街・函館開催らしく名前の最初が「イ」「カ」した2人に落ち着きそうだ。

 今季はDFラインで並んでプレーする機会が多い2人だが、もともとはボランチが本職。「シュン(岩沼)はさばけるし、ポジショニングもいい。安心してやれる」と河合が言えば、岩沼も「竜二さんがバランスも取ってくれる」と連係は上々。配置転換は抵抗なく、意思疎通もばっちりだ。

 特に河合は京都戦には相性がよく、ボランチで出場した横浜時代の08、10年と同カード2戦連発中。中盤での先発は4戦ぶりだが「チャンスあればロングシュートも狙いたい」と対京都戦3連発も見据えた。

 勝てば昇格圏と最小1差まで縮められるチャンス。「千葉に勝って次負けたら意味がない。気を引き締めていく」と岩沼。J1降格組を粉砕し、09年4月29日愛媛戦以来844日ぶり4連勝を狙う。【永野高輔】