札幌DF奈良竜樹(18)が“三カ条の御誓文”を立てた。佐賀・鳥栖で行われていたU-19日本代表合宿を終え6日、札幌・宮の沢での全体練習に合流。紅白戦では主力センターバックでプレーした。8日の天皇杯2回戦、長野パルセイロ戦での先発が濃厚。まずは定位置奪回と10月28日開幕のU-19アジア選手権(UAE)代表入り、そしてチームの残留と、勝負の秋に向け3つの目標を掲げた。

 19日が19歳の誕生日。節目のバースデー月に、奈良がステップアップを図る。前日5日には、代表合宿からの帰路もトレーニングに費やした。新千歳空港から深夜11時過ぎにJR発寒駅に到着。「歩ける距離だから」と徒歩で約30分間かけて宮の沢の寮へ戻った。成長のために1分たりとも無駄にはしたくなかった。

 まずは天皇杯で信頼を取り戻す。ノースが負傷で不在だった8月4戦にフル出場し16失点。代表合宿で行った5日の鳥栖との練習試合でも3失点した。直接失点に絡んだわけではないが「集中力と、リスク管理を徹底しないと。ジェイド(ノース)ジェファン(金)に危機感を与えないといけない」と気を引き締めた。

 10月にはU-19アジア選手権も開幕する。「チームで結果を出さないと代表にも呼ばれない。代表入りも残留も同時に達成できるようにしたい」。今月末からは早大eスクールの後期日程もスタートする。それでも「忙しい方がサッカーに集中できるからいい」と前向きだ。3大目標と単位取得の4ノルマを抱え、大忙しで収穫の秋を突っ走る。【永野高輔】