<J1:鳥栖2-0C大阪>◇第30節◇27日◇ベアスタ

 C大阪の逆転優勝が厳しくなった。序盤からタレント軍団の本領を発揮。高い個々の技術と、速いパス回しでペースを握った。だが鳥栖の堅い守備をこじ開けられず、リズムが狂った。0-0で迎えた後半35分、GKキム・ジンヒョンのクリア球をMF藤田に弾丸ミドルで決められ意気消沈。ショックから立ち直れないまま、同45分にDF金井にダメ押しを許した。

 これで首位横浜とは勝ち点差が9に広がり、残り4戦で5位に後退した。全勝しても上位の総崩れを待たないといけない。「全勝宣言」での逆転Vを誓っていた日本代表FW柿谷曜一朗(23)は「チャンスがあったのに決められず残念。まだまだ未熟」と唇をかんだ。

 鳥栖とのJ1対決は、ナビスコ杯を含む4勝1分けという好相性で迎えていただけに、より痛恨の敗戦となった。連続負けなしは10、連勝は3でストップした。レビークルピ監督は、優勝が遠のき「C大阪も決定的なチャンスは多かったが、鳥栖の集中力が高かった。数字上は残り4試合をすべて勝つ。これしか考えられない状況になった」と、悔しさをにじませた。【菊川光一】