【シェムリアップ(カンボジア)25日=益子浩一】日本代表FW本田圭佑(30)が、カンボジアリーグのクラブ経営に乗り出すことが分かった。所属先ACミランの中東遠征を終え、前日24日に現地入りするとカンボジア協会幹部と接触。世界遺産アンコールワットで有名な地域に本拠を置く、シェムリアップ・アンコールFCの経営権を取得する方向で調整がまとまった。今日26日にも正式発表される見通しだ。

 アンコールFCは同国協会が所有するアマチュアクラブ。だが同国リーグは14年にアルビレックス新潟が出資するクラブが、日本の安定した企業支援を得られることから設立1年目から1部リーグに所属した例がある。経営権取得は年明けからになる模様で、今後の交渉次第では、いきなり1部リーグ参入になる可能性も残されている。

 この日、本田は本拠地となるシェムリアップ市内を視察。スタジアムは荒れ果てており、まさに一から耕していく決意のようだ。アンコールワットや湖に浮かぶ小屋で人々が生活するフローティングビレッジ(水上村)にも足を運んで子供たちと交流。15年6月に買収したオーストリア2部SVホルンに次ぐ、2クラブ目のクラブ経営に向けて環境を確かめた。

 関係者は「社会貢献とともに、この地でカンボジア代表を育てる決意のようだ」と説明。強豪クラブに成長すれば、将来的にはアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)で、Jリーグ勢と対戦する可能性もある。