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サンテ松井「2年後プレミアに行きたい」

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W杯出場権獲得とUEFA杯上位進出を09年の目標に掲げたMF松井
W杯出場権獲得とUEFA杯上位進出を09年の目標に掲げたMF松井

 09年は再生と飛躍の1年にする。サンテティエンヌの日本代表MF松井大輔(27)が28日、日刊スポーツのインタビューにUEFA杯での上位躍進と、W杯アジア最終予選突破を誓った。ルセイ前監督に起用されず、実戦から遠ざかり苦しんだが、11月に就任したペラン監督の起用に応え、輝きを取り戻した。2年後にプレミアリーグ移籍する夢と、将来的なJリーグ復帰の考えも初めて明かした。

 プロ9年目で迎えた最大の危機を、松井は乗り越えた。5月に仏屈指の名門と3年契約を結んだが、子飼いの選手を重用するルセイ前監督の方針で、ベンチを温めることが多かった。公式戦18戦中、先発はわずか3度でフル出場はゼロ。地元紙に「偽物じゃないか」という、ロメイエ会長のコメントまで載った。

 松井 すごく苦しいというか、考えた5カ月だった。いろんなことを新聞が書いたりもあったけど、大きいクラブの宿命であって、しょうがないと思った。いつか自分にチャンスが巡ってくると信じてやっていました。でも、ずっとベンチ…。1分も出ないというのは久しく無かった。

 先が見えない中、練習でアピールするしかなかった。移籍を考えもした。気持ちが折れなかったのは、意地だけだった。

 松井 移籍の可能性がなかったと言えばうそになる。でも僕としては負けたくない、というか負け犬で終わりたくなかった。「いつか見てろよ」と思っていたし、チームメートも「実力があるのは分かっている。いつか君の時代が来る」と言ってくれた。フランスでビッグクラブと言われているところで結果を残すことで、松井という人間を示したい気持ちがあった。まだそれを示せていないし、納得いくまでやりたかった。

 11月11日に就任したペラン監督に認められたことが転機となった。定位置を完全に確保してはいないが、逆に刺激を感じて充実した日々を送っている。

 松井 ペランは本当にいい監督。出る人も出ない人も平等に扱ってくれるし、選手のケアをしてくれる。僕にとって今、すごくいい環境でできている。完全にレギュラーじゃないから、毎試合結果を残さなければいけない、という緊張感で成長していると思います。ある程度レギュラーを約束されていたところでやるのと、モチベーションは全然違う。今を乗り越えることが、自分のプラスになると思います。

 乗り越えた先の「青写真」もある。5シーズン目となったフランスリーグを足がかりに、2年後にプレミアリーグへの移籍を考えている。1年前はスペインかポルトガルへの移籍を希望していたが、考えが変わった。背景には京都時代の同僚で、マンチェスターUのMF朴智星の存在がある。

 松井 欧州でもう1、2段階ステップアップしたい。厳しいところでやると、自分の成長につながるかなと。朴は京都時代から韓国代表に選ばれ、オランダからイングランドへ飛躍して、アジア人みんなに刺激を与える存在になりました。僕もできればプレミアリーグに移籍できればと思います。フランスは慣れた。この1、2年、サンテティエンヌで頑張って次が見えればいい。

 プレミアのほか、ブンデスリーガも目標の1つだ。そして将来的にJリーグへの復帰も考えている。古巣の京都からは、熱いラブコールも受けている。

 松井 日本には条件次第ですが、ぜひ戻りたい。必要としてくれるのは喜びだから。でも欧州で長いシーズンやれるのは、選手にとってはありがたいこと。日本はできればその後。帰ったとしたら、若い選手には早く海外に出た方がいいとアドバイスしたい。大きなクラブに行ってやれるならいいけれど、出られるチームに行くのが一番いい。僕は欧州でやって良かった。あのまま京都にいたら、今どうなってたんだろうと考えることがあります。

 サンテティエンヌで復活した松井にとって、09年は日本代表としても勝負の年だ。クラブで出番がなかったこともあり、11月のW杯最終予選カタール戦(アウェー)は途中出場だったが、岡田監督の信頼は厚い。

 松井 カタール戦で、監督から「途中から絶対行くから」と言われていた。心配だったと思うし、気を使ってくれて感謝してます。(来年2月11日の)オーストラリアには、ホームで戦う限りは勝たないと。事実上のアジア一を決める試合だと思っているんで。課題やいろいろな問題が出てくるかもしれないけれど、日本の成長できる要素も出てくると思うから。

 3ゴールで快勝したカタール戦を含め、岡田ジャパンは進化していると実感している。同時に、加えたいエッセンスもある。

 松井 中東の暑い中で、あれだけ走り続けられたのは自信になる。もう少しコミュニケーション…あと1、2センチのプレーを詰めていければ。いいサッカーはできつつある。試合の状況に応じて考えながら動き、なおかつ攻撃を仕掛けていくのがすごく大事だと思う。

 09年に向け、1つのキャッチフレーズを掲げた。「自分の道は自分で」だ。

 松井 代表とクラブでしっかり試合に出ること。どちらもフィットしたい。できれば点を多く取りたい。一からスタートしたいと思っています。W杯予選は勝つことだけ考えて集中できれば。クラブではUEFA杯で上位に上げたい。リーグ戦は下位(17位)ですけど中盤までいければいい。日本のファンの期待はすごく分かるんで、応えられるようにしたいですね。(取材・構成=村上幸将)

 [2008年12月29日9時23分 紙面から]


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