[ 2014年2月11日0時51分 ]ジャンプ男子のノーマルヒル決勝2回目を終えた葛西紀明(共同)

 ノルディックスキーのジャンプ男子ノーマルヒルで、8位の葛西紀明とメダリストを分けた要因の1つに「ウインドファクター」と呼ばれる得点要素があった。銅メダルのバルダル(ノルウェー)の方が風の条件が厳しかったとの判定が、そのまま2人の得点差となった。

 これは風の条件による不公平を少なくするため、有利な向かい風なら減点、不利な追い風なら加点する方式で、五輪では今大会で採用された。

 バルダルと葛西を比較すると、飛距離は1回目がともに101・5メートル、2回目は100メートルの葛西が1・5メートル上回った。飛距離点と、バルダルが2回の合計で3点高かった飛型点だけを合算する従来の方式なら251・0点で並ぶ計算だ。

 だが、風の条件などを加味した合計得点はバルダルが264・1点、葛西は255・2点と8・9点差がついた。葛西は1回目に秒速0・12メートルの追い風で1・0点の加点を受け、2回目は無風で加減がなかった。バルダルは2回とも飛距離が出にくい追い風で1回目は0・37メートルで3・1点、2回目は0・80メートルの6・8点で計9・9点が加点された。