<アジア大会:競泳>◇第4日◇22日◇韓国・仁川

 女子200メートル平泳ぎで、渡部香生子(17=JSS立石)が、2分21秒82で金メダルを獲得した。主要国際大会で初の優勝を果たした、先月のパンパシフィック選手権に続く頂点。競泳の日本女子選手の金メダルは、06年ドーハ大会以来8年ぶりとなった。

 金メダル独占の男子とは対照的に、女子は初日から5種目連続で中国勢に金メダルを奪われていた。17歳の負けん気に火が付く。「中国にやられっぱなし。わたしが金メダルを取って、チームに勢いをつける」。最後は金藤とのデッドヒートを0秒1差で制して、日本人ワンツーを決めた。

 先日、早大スポーツ科学部に合格。昨年世界選手権金メダリスト瀬戸らの後輩になる。好調を支える竹村コーチの指導も引き続き受ける。将来の好環境が約束されたことで、より水泳に集中できている。

 パンパシに続く金メダルだが、世界を見据えた17歳は、もう結果だけでは喜べない。世界では3人が2分19秒台で泳ぐ。優勝タイムの2分21秒台では五輪の表彰台は遠い。「タイムは残念。満足はしていない」と上だけを見た。【田口潤】