体操の全日本王者谷川翔(かける、19=順大)が15日、アジア大会(18日開幕、ジャカルタ)に向け、成田空港から出発した。

 日本オリンピック協会(JOC)から支給されたスーツを着用し、「スーツで空港に来て(大会に)行くのは初めて。大きい大会なんだな」と初々しく話した。実は、スーツの寸法は2つ上の兄で世界選手権代表の航(順大)のもの。5月のNHK杯後、日本協会は、成績上位の翔を世界選手権出場と想定し、それに次ぐ航の方を仮のアジア大会代表として登録していた。6月のアジア大会代表決定後にサイズ変更が間に合わず、そのまま兄のスーツを着ることとなり、「少し大きい。意外と足が長い」と笑った。

 オールラウンダーで美しさが武器の谷川は「(演技)全部をみてほしい」とアピール。「ノーミスの演技をして優勝したい」と個人総合、団体の2冠を狙う。今回、日本は内村航平、白井健三ら世界選手権代表5人をのぞくメンバーで臨むが、強敵中国は昨年世界選手権個人総合金メダルの肖若騰、銀の林超攀らトップ選手をそろえる。「普通にやったら中国が上にくる」と厳しい戦いを予想した上で、「(中国が)失敗することもありうる。自分たちは完璧にやって、いい勝負ができたら」と意気込んだ。