順大・高政知也(21)が8メートル03の大会新記録で優勝した。09年に鈴木秀明が記録した7メートル93を10センチ更新した。

 たった1本の跳躍で会場をどよめかせた。リズミカルな走りから鋭く踏みきる。「7メートル80は越えたと思った」と、垂直跳び78センチのバネで高く浮き上がった体は8メートルをも越えていった。3月の試合中に踏みきり動作で左足首を痛めた影響で、「今日は1本だけと決めていた」と明かす。

 その中で自己ベストを22センチも上回る大ジャンプを見せ「まさかこんなに急に伸びるとは。素直にうれしい」と笑顔で話した。

 冬場のトレーニングで筋力アップに励み、62キロだった体重は68キロに増えた。「そのせいで足首を痛めたんです」と苦笑いしつつも、力強い踏みきりが大幅ベスト更新につながった。