<東レ上海マラソン>◇4日◇上海

 ハーフマラソン女子に出場し、1時間10分22秒で優勝した絹川愛(22=ミズノ)はレース後「満点の100点でいいと思う」と満足そうだった。早朝のスタートに加え、序盤の上りがあり、途中にはカーブも続く難しい条件で好走した。「ちょうど2分の自己ベスト更新は自信になる」と言葉が弾んだ。

 今夏の世界選手権は不本意な成績に終わった。「惨敗してからハートとフィジカルの強化に励んできた」という。今回は宮城・仙台育英高時代から指導を受ける渡辺高夫コーチが同行しなかった。そこで結果を出し「この“一人旅”で応用力もついたと思う」と収穫を強調した。

 五輪マラソン代表選考会への挑戦に視界が開ける快走。「それは(渡辺コーチと)相談して決める」と慎重だったが、「マラソンにしろトラックにしろ、また世界へ挑戦できる手応えをつかんだ」と久々に明るい表情だった。