陸上のワールドチャレンジミーティング第2戦、ジャマイカ国際招待が現地時間の5日、首都のキングストンで開催される。100メートルと200メートルの世界記録保持者で、両種目の北京五輪金メダリストであるウサイン・ボルト(25=ジャマイカ)が100メートルに出場する。

 ボルトにとって個人種目の屋外初戦だが、ボルトのシーズンインはパターンが決まっていない。北京五輪のあった2008年は3月に10秒03でシーズンインし、5月の今大会は9秒76の好タイムだった。翌年も世界陸上で2種目の世界記録をマークしたが、3月に9秒93(追い風参考記録)で走ったものの5月の今大会には出場しなかった。昨年は5月末にヨーロッパで初戦を迎え、シーズン序盤の2レースは9秒9台が続いた。

 今大会の結果で今シーズンを占ことはできないが、総合的に見て9秒8台で走れば上々のシーズンインといえそうだ。

 ボルト自身は国際陸連サイトの記事では目標タイムには触れず、「ここまで(冬季トレーニングで)実行してきたことが正しかったかどうかを試したい」とコメントしている。

 100メートルには前世界記録保持者のアサファ・パウエル(29=ジャマイカ)も出場する。シーズン最初からレベルの高いマッチングがされた。

 また、昨年8月の世界陸上100メートル金メダリストのヨハン・ブレイク(22=ジャマイカ)は200メートルに出場予定。世界陸上時点ではショートスプリントが得意の選手と思われたが、9月のブリュッセル・ダイヤモンドリーグ200メートルでは19秒26の世界歴代2位で走って世界中を驚かせた。ボルトを脅かす選手の筆頭として注目される。

 女子100メートルも注目の対決となった。北京五輪金メダリストのシェリー・アン・フレーザー(25=ジャマイカ)と、昨年の世界陸上優勝者のカルメリータ・ジーター(32=アメリカ)が出場する。こちらも興味深いレースになりそうだ。