<陸上:日本学生対校選手権>◇初日◇9日◇東京・国立競技場

 男子やり投げはロンドン五輪代表のディーン元気(早大3年)がわき腹の痛みで欠場。レベルが下がることが懸念されたが、新井涼平(国士大3年)が1投目の77メートル55で優勝した。昨年のディーンの優勝記録を上回る大会歴代2番目の好記録だった。「来年の世界陸上に出場したいので、82メートルを狙っていたんです。1投目は良かったのですが、そのあとが力んでしまってダメでした」

 来年のモスクワ世界陸上の参加標準記録はまだ発表されていないが、ロンドン五輪はA標準が82メートル00だった。「ディーンの欠場は今日のアップ中に本人から聞きました。ロンドン五輪前の合宿で彼から『インカレで82メートルを投げろよ』と言われていたんです。練習では80メートルを投げています。そのときもまだ課題のある投てきだったので、うまく修正できれば82メートルも行くと思っています」

 ロンドン五輪ではディーンが10位と入賞に迫り、村上幸史(32=スズキ浜松AC)は2009年の世界陸上では銅メダルを獲得している。日本の得意種目に有望選手がまた現れた。